ヘルパーステーションけろけろ 

訪問介護員。介護福祉士。IUGRによる帝切含め、帝切4回。要介護3の姑を在宅介護。

障害者には経験で獲得した歩行方法がある(片麻痺の階段昇降について)

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けろけろの旦那さんは生後3ヶ月からの身体障害者なので、ほぼ先天性と同じ扱いで考えられています。同じ障害でも、バイク事故や脳梗塞の方々とは身体の形状も違いますし、歩行方法も違います。

これは、特に主人が生まれた時代も関わると思いますが、当時は(昭和30年代)障害者福祉が日本中にまんべんなくあったかと言えば違いました。

身体障害者手帳の申請自体も中学生になってからで、近所のおじさんが教えてくれたから、というすごい有様です。

主人はおおよそ7歳で自立歩行を獲得したそうですが、それまではほぼ母親のおんぶでの移動が多かったようです。

生後3ヶ月でのポリオ罹患後に、身体障害が残っても、リハビリなどもなく、家庭内で徐々に歩行を獲得したという感じだそうです。

7歳以降も歩行については試行錯誤があったようですが、現在も60代以上になっておられるポリオ後遺症の方々は、ほぼ似たような感じの歩行に思えます。

脳性麻痺の方々とはまた違います。

脳性麻痺の方々もお仕事やプライベートでかなり関わりがありますが(私自身の幼少期から)それぞれご自身で獲得された歩行は、独自のスタイルもあるように感じます。もちろん医療的にみたら筋肉の使い方云々にはなるのでしょうが、ある意味、歩行されるご本人は医療的な文章は関係なく、どのように歩くのか、と言う一点ではないでしょうか。

介護の仕事をするようになる前、いわゆる当時の介護職員基礎研修を受けていた当時に、教科書で習ったのは「片麻痺の方の階段昇降時は、昇りは健足から、下りは麻痺足から」というものでした。これには理由があって、片麻痺の方の場合、麻痺足を動かすことが困難なために、もしも降りる際に健足を先に段の下に降ろした場合、麻痺足が上に残り、動かすことが困難なため、降りることができない、というものです。

また階段を昇る際には、介護職は麻痺側の斜め後ろに立ちながら階段を昇ります。これは麻痺側から崩れて転落されるのを防ぐためです。

これは入浴の際の湯船に入る時にも同じことになっています。

 

ところが!!!

 

一番最初に勉強した時に、あれーー…と思いました。

 

主人は逆なのです。

 

結婚して以来、ずーーーーーーと上記の逆です。

ちなみに言葉でも確認していますが、

逆です。

 

主人の場合は、階段を上がる際も降りる際も健足からです。(右なんです)

 

なぜか!

 

主人の場合は、左足に1本だけうすーーーく筋肉が残っていますが、ほぼほぼ使い物になってません。動きません。ただ、起立した際に、つっかえ棒に無理くりしている、という感じです。

 

主人の場合は、歩行の際に、まず健足から歩を進め(右)麻痺足は(左)右手によってひきずる形で前進させています。なので、ズボンのポケットに手を突っ込んでずりずりーっという感じです。だから、スラックスのポケットやジーンズのポケットが、すぐ裂けます。で、お直しに出します。(以前、このことで記事を書きました)

http://blog.hatena.ne.jp/kaerunorinchan/helperkerokero.hatenadiary.jp/edit?entry=6653812171405253399

 

これには、教科書で言っている片麻痺の方々の身体状況と少し違う事情があります。

身体障害の等級は上肢、下肢に分けて判定が下って、あわせて何級、となっていますが、主人は上肢の方が障害が重いです。ただ、左手をポケットに入れることで、ズボンを上に持ち上げることが可能です。また左手は拘縮していません。ただ、全身をみると、あきらかに左半身が薄く成長していますし、左足は右足よりも5cm短く、また独自の歩行の方法のために、左足の甲が変形、湾曲し、左のみでの起立は不可能になっています。ただ、一瞬、つっかえ棒になる使い方ができるということが、主人の歩行を可能にしているわけです。

 

この歩行方法は主人が自分で獲得した方法で、いわゆるリハビリの方々に直接会ったりしたのは、ずいぶん後になってからのようです。

 

ただ、困るのは、一般的な医療介護職の方々は、上記の「片麻痺の方の階段昇降」についての教科書の記述が頭にとてもしっかり残っておられるため(実習があるからかと思います)主人にもその歩行方法を強く勧められる方が多いのです。

 

ところが、50年以上、この歩行方法で生きてきた場合、それは厳しいわけです。

 

主人の場合は、階段を降りる場合も健足を着地させ、右手で左足をひきずりつつ下に降ろしています。リハビリの専門的な見地からは、これは安全性がないのかもしれませんが、主人は麻痺足からの着地は全く無理であるという意見なのですね。

 

それで、何が言いたいかというと、

 

幼児期からの障害者の場合、自分で獲得した歩行方法がある場合があるのではと思います。現在は幼児期からリハビリをしているから、指導もあるででしょうが、個人の身体状況にあわせてみたら、多少違いはあるのではないでしょうか。

 

なんでも一律に、とはいかないのではないかと思うのです。

 

なので、それこそ、高校の福祉コースで勉強した子に「うちのだんなさんはこういう降り方だよ」というと

「それは違います!」になる。

 

また20年くらい前ですが、

 

都内の有名な大学病院のリハビリに数ヶ月通ったことがあって、

 

その際も

 

「こうこうしてください」がとても多く

 

「自分はそれは身体のここを傷めるため、しない」というと、

 

PTが怒る。笑

 

いや、怒らんでくれい。

 

障害者には個々の生活があり、獲得した歩行方法や、生活方法がある。

 

まずはそこを考えてほしい。

 

それからベストな方法を

「共に」

 

考えてほしい。

 

と今更ながら思うのです。

 

出張していた父ちゃんは(だんなね)

昨日帰宅しました。

 

飛行場内の移動は、車椅子頼んでるから安心!

良い時代になったものだと思います。

 

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