ヘルパーステーションけろけろ 

訪問介護員。介護福祉士。IUGRによる帝切含め、帝切4回。要介護3の姑を在宅介護。

姑さんの食事の温度について

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姑さんの食事管理はわたしが一手に引き受けていますが(どこの介護家庭もそうなのかは不明ですが)この10年は、まず柔らかさが問題でした。

もともと総入れ歯の姑さんですが、そこに10年前の胃癌の手術を経て、本人の「柔らかい物でないと食べられない」思い込みが暴発。また「入れ歯だから、柔らかくない物を食べるとお腹を壊す」(でも胃は亜全摘なので)という最大の思い込みが暴発。

ごく一般的な「柔らかい食事」とはかけ離れた、本人の意向に添っての「柔らかい食事」を作り出してきました。ここは、自分を褒めてあげたい。というか、褒めないとやっていけないレベル。

ご飯…おかゆにしないといけない。これがまた、おいしくないといけない。当たり前ですがそこは…。ただ、いつもお米から炊けるかと言えば、当時、フルで仕事もしていたわたしにはとてもきつかった。姑さんは、おかゆをたくさん炊いて、冷蔵庫に小分けすることが嫌いなのです。(自分の娘さんたちが作ったら違ったかもしれませんが)

毎回、食事を提供するにあたって、このようなこだわりがたくさんあって、それがわたしを苦しめました。

姑さんはスパゲティミートソースが好きなのですが、麺をどろどろにゆがかないと気に入りません。時間でいうとほぼ25分でした。(計りました)

うどんです。うどんの形状です。でもそれでも「硬い。こんなもん食べられへん。」と投げ出されると、大変切ない気持ちになったものです。

結論から言えば、その思い込みは認知症が進んだ事で違う方向になってきました。

この10年、硬い、ひどい、きらい、と言っていた食事を、平気でわしわし食べているからです…やっぱりそうであったか…あれは強迫神経症の症状のひとつでもあったのかもしれないし、究極の思い込みと言うわがままであったのかも知れません。

特に、これは差別ではないことをお断りしてお伝えしたいのですが、姑さんはいわゆる一般的な小学校教育を受けていません。戦中戦後のどさくさもあってなのですが、これがやはり人生に大きな影響を及ぼしていると考えます。教育って、読み書きそろばんだと思ってるひとが多いのですけど、違いますね。考え方です。多様性を持った考え方を持つ事を教わるのが教育のひとつではないかと思っています。そしてそれは姑さんには全くないのです。だから、一番しんどいのは本人なのだと思います。

そしてこの10年もそうであったし、今も続行し、さらに頻回になっている困りごとのひとつが、食事の温度管理です。

たとえば、おかずの温度。おかゆは最近あまり食べなくて、普通に「柔らかく炊いたご飯」って思ってるけど実は普通に炊いたご飯、茶碗蒸しや玉子豆腐なんか。調製豆乳。様々なおやつ類。全部の温度が、姑さんにとっての適温でなければ、食べない。

これが…ひとつひとつレンジでチンするわけですが…電子レンジを嫌いな方にとったら、地獄の有様でしょうね…チン!チン!の繰り返しです。

そして「熱すぎるからいや」「底の方が冷たいからいや」などの苦情に対応しておりますと…わたしも食べる気が失せるという悪循環。

「こんなものですよ」という言葉を添えて提供しますが…

訪問介護でもここまではしない…なんでこうなっちゃったかっていうと…

10年前の胃癌術後に3ヶ月ほど滞在したおっとの妹宅で、さらに強まったと確信しています。当時義妹はすでに鬱症状が出ていたのですが、そこに強烈に強い姑さん(実母)が患者として登場し、「わたしの世話をしっかりやらないと娘として失格」という理論を展開したと聞いています…結果、義妹の鬱はMAXに悪化、その後、姑さんを母子分離という精神科医の強い意見で、ある朝、当時わたしたちが住んでいた県に、義妹の夫より、即日姑撤収との連絡があり、おっとが引き取りにいった経緯があります。

事態はそれだけ切迫したと聞いています…

適温…柔らかく適切な病人食、ひとつひとつについての世話…

結果、それは、当時ちびっこを産んでひと月のわたしにかかってきました。

そしてわたしは料理上手でも手順がうまいわけでもなく、姑さんの気に入った食事は上手に提供できず…「こんなもの食べられない」の連続が、姑さんの術前に増して増えていき、「じゃあなんで吉野家が食べられるんですか」というような訴えはひたすら却下された、というわけでした。(ちなみに吉野家の牛丼は「つゆだくだから食べられる」という理論が展開されます)

宮崎に来て、姑さんの認知症がますます進み、食事の時には認知症特有の目がきらきら症状も激しく、いつも食卓のあちこちを見渡しては食べ物を探している状態が続き、そこに「冷たい」「熱い」が加速して、少しわたしも参ったのだと思います。

施設であれば、いわゆる病院食状態での提供ですので、温度も画一化されていますが…ディでの食事については途方もなく悪口を言っている姑さんですが、まあまあ食べているようです…つまり食べる物がなければそれを食べるということではあります。

自宅では、わがまま全開状態。そしてそれに慣れてしまう家族。

そうかこういうところから、ほころびるんだよね、と今考えている次第。

写真は、「耳なんてお腹壊すから食べられない」と言っていたけど、しっかり食べちゃうトースト。味をふたつ味わう為に、2種類つけてあります。我ながらようやる。

…でもこの写真以降、実はパンは2枚以上食べるようになったのでした。だから、結局、1枚に1種類なにかをつけるようになったという。食欲はすごくあります。認知症だからということより、本来よく食べるひとだったから、元に戻ったのかな…

今後の温度管理は、どのように持って行くのか…そこが課題でもあります。